管理費・修繕積立金について確認することは、購入するマンションを検討する際にとても大切です。
内容について確認することで、そのマンションが長期的にきちんと管理できるように計画されているかを知ることができます。
また、金額はローン返済額に比べると少額ですが、管理費・修繕積立金はローン完済後もずっと支払い続ける必要があるからです。
マンション購入前に予め確認しておくべきポイントを3つ紹介します。
管理費
管理費は、日常的に必要な費用です。
例えば、管理会社への委託、電気・水道、共用設備(エレベーター、駐車場、オートロック、防犯カメラなど)の保守点検、植栽剪定、清掃等々の費用。
共用設備や敷地内植栽が豪華だと、それだけ管理費も高くなります。
修繕積立金
修繕積立金は、マンション共用部の修繕・更新に必要な費用を積み立てているお金です。
例えば、屋根や床の防水、外壁・金具塗装、給水・排水設備、ガス設備、エレベーター、階段、駐車場、工事の際の足場仮設、建物の状態診断、工事計画等々の費用。
駐車場は、平面、自走式、機械式の順で維持費が高くなります。
特に、機械式は維持費がすごく高額です。
私は物件探しをしている時、必ず機械式駐車場がないかを確認していました。
マンション購入前に確認すべきこと
マンション寿命を長くし、設備や環境を良い状態で維持するためには、管理費と修繕積立金をきちんと計画的に徴収することはすごく重要です。
そこで、確認すべきポイントが3つあります。
1.しっかりとした「長期修繕計画」が立てられているか
修繕積立金は、工事内容と工事実施時期を数十年単位で計画した修繕計画をもとに、いつこれだけのお金が必要だから、積立金はこれだけ必要で、それを積立期間と区分所有者数から算出します。
修繕計画がないマンションは、今後もきちんと維持管理できるのか分かりませんし、そのような物件はマンション寿命を短くし、資産価値が大きく落ちる可能性があるので論外です。
2.修繕積立金の徴収方法
徴収方法には2つあります。
購入したいマンションが、均等積立か段階増額積立かを必ず予め確認しましょう。
●均等積立
修繕費用を積み立てる期間で均等割した額を積み立てる方法。
●段階増額積立
最初の積立額を低く設定し、10年や15年後に段階的に値上げしていく方法。
ポイント
段階増額積立の場合、注意すべきことがあります。
それは、今後修繕積立額が上がった場合でも、返済し続けることができるように、余裕を持ったローンを組む必要があります。
新築購入時は1万円以下であっても、後に3万円~4万円になるケースもあります。
修繕積立金の値上げにより、ローン返済が苦しくなるようなことは避けないといけません。
加えて、後に修繕積立金を値上げするには、マンションの区分全所有者のうち一定数以上の賛成が必要です。
賛成多数で可決される場合はまだ良いのですが、値上げを許容できない区分所有者が多い場合は否決され、必要な金額を徴収・積立できなくなってしまいます。
そうすると、必要な工事を実施することができません。
きちんとメンテナンスができないと、マンションは早く老朽化してしまい、売却や賃貸に出す際は資産価値が落ちてしまいます。
3.中古マンションの場合、計画どおりに積立られているか
中古マンションの場合は、購入前に「長期修繕計画」と併せて、修繕積立金がいくら貯まっているか、また、滞納者はいないかを予め確認しましょう。
これらは仲介会社を通じて確認することができます。
大規模修繕工事が3年後なのに工事資金を準備できそうにない状況、などがあれば危険です。
また、長期間滞納している区分所有者がいる場合は、管理組合がきちんと機能していないということなので、要注意です。
まとめ
今回は、マンションを購入する前に確認すべき管理費・修繕積立金のポイントを3つ紹介しました。
マンション購入を検討している方、また、現在物件探しをしている方の参考になれば嬉しいです。